『CCI(国際綿花評議会)デニムグローバルイベント2007上海』質問に対する回答

質問に対する回答

①御社の観点から、デニムビジネスにおける主要トレンドは何か?

回答
現在、主要トレンドの転換期であると思われます。
過去3年間にわたって主要トレンドは、プレミアジーンズの影響からステッチ、刺繍、フラップなどの変化が中心となっていました。シルエットに関しては、美脚、足長といった言葉に代表される、細身のシルエットがレディースでは主力となり、反面メンズではレギュラーストレートを中心に、ハードな加工変化が求められていました。

現在は、バギー、サロペットがレディースで、60‘sを中心としたビンテージがメンズでの新しい傾向となり、今後広がりを見せると考えています。つまり、太身のシルエットが注目されているということです。

また、素材に関しては、全体として、引き続き光沢感がテーマであり、新しいテクニックが見られはじめています。その反面、粗野な味わいを持つドライタッチな素材に対する要求も多くなってきています。

②これらのトレンドや課題は如何に変化しているか、シーズン或いは1年単位でどのような変化が予測されるか

回答
デニムビジネスにおけるトレンドサイクルは日本においては3年単位で変化しており、他のファッションビジネスのサイクルに比べれば長いと感じています。
しかし、ファッションは多様化しており、ターゲットを明確にした、よりカスタマイズされた提案が不可欠となってきています。
気候的には日本も亜熱帯化しており、春~秋の期間が長くなる中で、より涼感を表現できる素材開発が重要となります。

③これらのトレンドや課題は、マーケットの地理的要因に関係するか、日本独特のものか、或いはグローバルなものか

回答
先ほどお話ししたように、日本のマーケットは独特の特色を持っており、その中身はもちろん地理的な要因も関係しますが、ひとつは長い伝統から生まれた文化的要因、もうひとつは第2次世界大戦敗戦後の、世界でも類を見ない急激な生活環境の変化から生まれた、新しいものに対しての吸収力があげられると思います。
ふたつの、ある意味アンバランスな状況から生まれてくるファッションは、とても魅力的ではあると言えます。
グローバルという言葉も、どれだけの国の単位なのか、金額なのか、数量なのか、自分の国を中心としてとらえられたものなのかなど、視点により異なると思われ一概には言えません。
また、ファッショントレンドとビジネスは、必ずしも一致しないことが多いことも事実です。

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